【ストレスは合理的な生存本能】ストレス解消ではなくストレス反応自体を変える|追い込まれた人に知ってほしいストレスの仕組み

2024年10月8日

仕事で追い込まれると あなたはどうなりますか?
パニックになったり 不安になったり
息苦しくなったりしてませんか?
なぜそうなるのか?
また
どうすれば追い込まれたときに冷静に動けるようになるのか?
今回はそんなことをお話したいと思います。

仕事に追い込まれる時はこんな状況

仕事に追い込まれる時
その原因は様々ですが
たとえばこんなときです

  • 膨大な作業量があってやり遂げるめどがたたない
  • 自分の能力を超えた責任ある仕事がきた
  • 残業だらけでいやになる
  • 上司からのパワハラやセクハラ
  • 陰険な同僚や部下や上司との人間関係
  • そもそも向いてないことをしているからどんんどん気持ちがふさいでいく

悩んでいると 思考がぐるぐると回ってしまって

次に何をすればいいかすらもわからなくなります

また 何とか行動するところまで来たのにも関わらず

こうなってはいけない、とか

こんな事態だけは避けるべきだとか、

あそこでああしなければよかったとか

不安と後悔を何度も繰り返すことで 思考はネガティブに沈んでいきます。

迷って悩んでいるときというのは
解決策の中からどれを選んで行動するかを
迷っているのではなくて
失敗したらどうしょう、どれを選んでも失敗するんじゃないか
という自分の内面の葛藤に苦しんでいるものです

今回はそんなときに 人はどう対応すればよいのかを考えていきます

ただ、思考とタスクを整理するだけで追い込まれた状況を克服できることもあります。

その整理には 手帳術が役立ちます

実は手帳術だけでも 多くの困難に対応できるのです

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やばい状況になるとなぜパニックになってしまうのか?|ちょっとしたミスさえ体は命の危険として反応するから!

なぜパニック症状が起こるか?

でも思考の整理だけでは解決しない本質的な問題もあります

なぜ仕事で追い込まれると

思考がまともにできなくなり

心臓がバクバクしたり

呼吸があらくなったり

胃が痛くなったり

するのでしょうか?

【コーチング体験記】仕事がきつくてメンタルがやばい😞そうだ!コーチングを受けてみよう

仕事で追い込まれると そうなるものだと思っていませんか?
でもこの話を聞いてください

人は今でこそ文明社会に住んで

日常生活で命に危険に遭遇することはほとんどありません

(戦争や犯罪に巻き込まれたら別ですが)

でも動物時代や原始時代には

日常生活の中に命の危険が突然登場したものです

その中でたとえば猛獣に襲われる、というのを考えてみましょう

原始時代の危険とストレス反応
猛獣に遭遇すると|その時体はどうなるか?

走って逃げるしかありませんね

追いつかれてしまったら その猛獣と戦わなければいけません

そこでからだのすべての機能は

足と腕の筋肉がもっとも働きやすいように変化します

足と腕に血が流れていきます

その分内蔵や脳に行く分が減ります

胃などはきゅっとしまったりします

そして体を激しく動かせるように

心臓の鼓動が早まります

恐怖が脳を覆いますが

この状況から抜け出すために

恐怖心は邪魔だから思考は止まり 頭が真っ白になり

とにかく殴って走って逃げることに全身が向かいます

原始時代の危険

もうお分かりだとおもいますが

これって

わたしたちが仕事で失敗したときなどに起こす体の反応と同じです

やばい状況になったら そのやばいことに対して

体がそこから抜け出すように条件反射が起きるんですね

つまり 大きなストレスに遭遇したとき

私たちは原始時代のストレス最適化反応をいまだに行っているのです

だから身体の側からすると パニックになったときって
見事に危機対応しているんですね
ただ 原始時代モードで対応してるってわけなんです

困難にあった時失敗した時に頭が真っ白になり呼吸が乱れてしまうのはなぜか?|本当は冷静で集中した状態になるべき!

現代社会の危険に本能的な心身の反応は意味がない

現代社会では本能的な反応は危険

原始時代には
戦闘モードになるという反応には意味があったし
一番合理的な解決方法でした

怒りと恐怖のパワーを使って筋肉を動かすんですね

でも

現代社会でやばい状況を迎えたときにはそれは役にたちません

むしろ邪魔な反応ですね

手足の筋肉の活性化 最適化では仕事の問題は解決しないですよね

会社から 全力疾走で走って逃げ帰ったり

クレームを言うお客さんや叱責する上司を殴り倒すなら別ですが

そんなことは まずしませんよね(絶対しないですよね)

そこで現代社会で

仕事に追い込まれるような危機に遭遇したとき

最適なからだの反応とはなにか?を考えてみました

現代社会のストレスに最適な身体反応

リラックスして行動する
現代の危機への最適な反応

ここからは こうであれば良いという話です

「やばいと感じた瞬間、全身の血は脳に向かいます

両手両足の筋肉は 現代の危機には役に立ちませんからほおっておきます

内蔵の血行や神経伝達も良くなる必要があります。

特に腸と脳は相関してるのでとても大事です

そして間脳の視床下部とおなかにある自律神経の束が落ち着くことで

脳の活動がますます活発になります

そして結果を考えて不安になったり 過去を悔いて後悔すると

現在への脳の集中が薄まり妨害されるので

今だけに集中し未来と過去をシャットアウトします 

つまり強力なマインドフルネス状態になります

このような安定した精神状態で脳をフル活用することこそ

現代の危機に対応する本来の心身の反応です

いつの日か人類に進化が起こり

やばい状況になったらこんな風に自然に身心が反応するようになると思います

でも今は現代社会に原始モードの反応が起きているわけです

パニック状態への正しい反応を体と心が起こすように練習できます

マインドフルネス

仕事や人生の危機に直面したときに 遠い未来の進化を待つことなく
原始モードの反応ではなくて あるべき反応をするにはどうすればいいでしょうか?

心身の深い領域での変化は

自律訓練法や瞑想をマスターする必要があります

【体験から語る自律訓練法】ストレスを解消して自律神経を整えるために|自律訓練法の仕組みと効果を全部解説

【瞑想で心の回復】イメージを使って瞑想すると効果が倍加する|ヨガの瞑想教本を簡単解説

不安の原因は消せないにしても 
不安を前にした体の反応は変えることができるとしたら?
もしかしたら不安そのものもなくなるかもしれません。

要は危険だと脳が判断したときに

原始モードの反応をしなければよい

正しい反応をするように心身を誘導すればよい

そういうことです

そうすれば大脳が冷静に働きます。

大脳が冷静に働きはじめたら

  1. 不安な気持ちを正しく把握する
  2. 不安な気持ちから距離を取る

こともできます。

運動をしましょうとか、できることから少しづつ積み上げましょうとか

いろんな不安対策法も紹介されていますが

これすべてまずは自律神経のバランスを回復してからの話です。

乱れた自律神経のままそれをやっても上滑りで効果は出づらいものです。

今すぐ役立つ頭を冷やして気分を前向きに変える自分自身への質問の具体例

想像力

でもとりあえず即効で効果が欲しい人にはこんな方法がおすすめです。

普段からいざというときのために

自分への質問項目を用意しておく

そしてたいへんな状況が来たら

丁寧に答えていくというのもいい方法です

いくつか具体的な質問の例を挙げてみました
出来たら声に出して自問自答するといいですね

  1. 本当に望んでいることはなんですか
  2. 何が怖いのか 何が起こったら困るのか それが起こる可能性は高いですか
  3. 回り道をしたらどうなりますか
  4. 結局どういうことだと思いますか
  5. あなたの予想はどうですか
  6. うまくいかなかったらどうなるのですか
  7. 万一の場合はどんな計画がありますか
  8. 5年後にはこの問題はどうなっていますか
  9. どうやったらこれを楽しめますか
  10. どんな可能性がありますか
  11. 決断にあたってどんな情報が不足していますか
  12. どんな手順ならうまくいくと思いますか
  13. いつからそれをしますか
  14. 何を学びましたか
  15. 考えられる解決策はどんなものがありますか
  16. etc.

【仕事に追い込まれた時】手帳で思考を/おしゃべりと運動でからだを/呼吸と瞑想で精神を整える

困難な時にあらかじめ用意した質問に答えることは冷静さを取り戻す鍵になる

こういう質問に答えていくと 
もやもやしていた思考と気分が整理されて
何をすればいいのかくっきりと浮かび上がって来ます。

こういう質問なしで

一人で考えてると

不安に蝕まれていつまでも結論はでないで

悶々とすることが多いのですが

自問自答でこういう質問を使うと

くよくよしたり 

なぜなぜ

ぐちぐち

心配

憶測

などが消えますからとても有効です。

また上のような質問のほかに

こんなのもあります

動かしたら?

大きくしたら?

光らせたら?

破壊したら?

結合したら?分裂したら?

回転したら?

無視したら?

凍結させたら?

水に沈めたら?

入れ替えたら?

切り取ったら?

こういう突拍子のない質問で思考を揺さぶるのも効果的です

まとめ

どうして自分はすぐに不安になったりパニックになったりするんだろう?

もしあなたがそう思ったことがあるなら

それはもともと人間に備わってる危機管理能力が

あなたにはきちんと備わっているということです

でも

現代社会の危機に対しては 別の方法をとるべきなので

今ある心身の反応を 最新モデルにバージョンアップさせる必要があるんですね

動画でも解説しています