ABC理論で出来事と感情を切り離そう|出来事への感じ方・捉え方で人生が決まる
何か良くない出来事が起こると
私たちはその事実に衝撃を受けてがっかりします
そして不運を嘆きます
でも
それと同じ出来事が起こったのに
逆に沸々とやる気がわいて 未来をしっかりと見据える人もいます
つまり事実なのは出来事だけで
そこから受ける感情は事実ではなく思い切りあなたの主観だということです
投資に失敗して財産を失った中年男性の話|事実と見解は違うという実例
目次
バカげた投資に失敗して財産を失くした人の話
私たちが「事実」と思っていることは
「自分だけの見解」であることが多いですね。
こんな話があります。
ある中年の男性が、投資に失敗して全財産をすってしまいました。
その人は絶望に襲われて、こう考えました。
馬鹿げた投資をしたために、
もう妻からは軽蔑され
子供たちからも口を聞いてもらえなくなるだろう、
友人たちからは煙たがられて、
やり直すこともできないし、
人生の半ばで取り返しのつかない失敗をしてしまった。
ここで整理をすると
まずこの話では「何が起こったか?」
投資に失敗して全財産を失ったということ。
これだけです。
この後の悲嘆にくれる言葉は出来事ではなくて
この男性の心の反応、こんな風にとらえているという見解です。
実際には奥さんは軽蔑などぜずに
「失敗したのね、これを踏み台にがんばって」
子供たちも
「お父さん がんばって」
と言うかもしれません。
そして友人たちも仕事を回してくれたり、多少の資金援助をしてくれるかもしれません。
男性の捉えた取返しの付かない失敗、家族も友人もそっぽを向く失敗はあくまで男性の見解に過ぎず
事実ではありません
他人事として読むと、あきらかにそう思いますよね。
財産をなくしたあと、再び財を築いた人はたくさんいます。
事例の男性もやがて気を取り直して
再び元のような投資家に戻ることができたのだとか。
こんな風に事実と見解は違うのです。
わたしたちは何か出来事が起こったら
どれが事実でどれが見解かを区分することが大事です。
たとえばこんな出来事が起こったら、どんな捉え方をすればいいでしょうか?
下の1から8までの出来事に対して 捉え方を言葉として入れてみてください
- 仕事から解雇された →〇〇〇〇〇
- 事故で大けがをして長期入院することになった→〇〇〇〇〇
- 恋人にふられた、熟年離婚した→〇〇〇〇〇
- 上司におこられた→〇〇〇〇〇
- 部下がいうことを聞かない→〇〇〇〇〇
- 大きな失敗をしてクレーム対応することになった→〇〇〇〇〇
- 仕事がうまくいかない→〇〇〇〇〇
- 年をとった→〇〇〇〇〇
いかがでしょうか?いろんな捉え方があることに気づきますよね
たとえば上司におこられた、であればよくあるのが
「また失敗して、上司に延々と注意を受けて最後は怒鳴られた
いやだなあ、失敗したくてやってるわけではないんだから、
あそこまで言わないでほしいなあ、
そしてこんなつまらない仕事は早くやめたいなあ」
一方で 別の見解も持てますね
「誰でも100%ミスをしないことはない、
今回は不注意で叱られたから逆に印象に残って今後は同じミスはしないですむだろう、
仕事には失敗はつきものだから上司の叱責もつきものだ、
それにひるむことなく自分の信念でこの仕事に取り組もう」
同じ事実でも
これだけ違う見解が生まれるのです。
思考の癖は「ABC理論」で語られる|アルバート・エリスの論理療法
出来事ではなく物事の捉え方が感情を作る、
このことを理論づけたのが ABC理論です。
アメリカの臨床心理学者であるアルバート・エリス(AlvertEllis)が論理療法という治療法の中で
1955年に提唱しました
Aが出来事、Bが認知の仕方、C が結果的に起こる感情、行動です
Aの出来事がC の感情を直接引き起こすのではなく
必ずBの認知によりCの感情が生まれる 出来事と感情の間に認知がある
そんな理論です
つまり、認知の仕方が合理的ではない考えや
事実とは反する思い込みになっているものを修正することによって
不愉快な感情を改善できる 感情をコントロールできるのです
1.【Activating events】出来事が起こる
2.【Belief】思考・信念・考え方によってどのように受け取るか/捉えるかが決まる
3.【Consequences】感情や行動が決まる。
以上がABC理論です
イラショナルビリーフが認知をゆがめる
アルバート・エリスはこのABCモデルに際して Bの部分にイラショナルビリーフが入り込むことで
出来事の的確な捉え方ができなくなると考えました
イラショナルビリーフとは認知をゆがめる要因で主なものに次の7つがあります
1.マイナス思考
良いことを無視してなんでも悪い出来事にすり替えてします
2.拡大解釈・過少評価
自分の短所や失敗を大げさに考え長所や成功を過少評価する
3.感情的決めつけ
客観的な事実より否定的な感情を堅実だと決めつける
4.すべき思考
何かをやろうとするとき ~すべき ~すべきでない
と考える固まった思考
5.一般化しすぎ
ひとつ良くないことがあると いつもこうだ うまくいったためしがない
などネガティブに捉える
6.結論の飛躍
特に確かない理由もないのに 深読みや先読みをして
悲観的・否定的な結論を出してしまう
7.極端なレッテル貼り
失敗した時 自分に対して極端にネガティブなレッテルを貼ってしまう
認知の仕方を変えるとは潜在意識の書き換えということ
ABC理論は 物事の捉え方 認知のありかたで
同じ出来事が起こっても 違う感情が生まれ異なる行動がとれる可能性を示します
どんな捉え方をするか?どんな認知をするか?は本人の選択次第ということです
つまり 何か出来事が起こって
それが本人にどんか感情を呼び起こしどんな行動をとらせるかは
みな本人の認知の仕方次第だということなので
「Bの認知の仕方を変えることこと」が
「潜在在意識の書き換え」ということになるのです
Bの認知の仕方を潜在意識レベルで切り替える方法
Bの認知の仕方は 潜在意識レベルにある様々な思考プログラムによって決まって来るので
今日から考え方を変える!と決めてもすぐに変わるものではありません
*これはプログラムの書き換え法によってもっとも効率的に行われます
自律訓練法であなたを縛るプログラムから解放される|音声誘導動画
*日常の中で簡単に取り組める思考切り替え法
まとめ
事実と見解は違う、
私たちが事実だと思っているものの大半は私たち自身が作り出す見解なのです。
事実はシンプルでありよくも悪くもないものです
問題はそれをどう捉えどんな感情を起こしどう行動していくかにあるのです
的確な思考の力を用いて事実と見解を分けていく習慣を持ちましょう
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