【コーチングの心理学】You(ユー)メッセージをやめてI(アイ)メッセージで伝えると相手は怒らない|コミュニケーションを劇的に改善する伝達法
「あなたはそんな人間だからダメなんだ」
と言われるとむっとするけど
「あなたがそんなことをすると私は悲しい、しっかりしてほしい」
と言われると、がんばろうと思えたりします
私たちは「あなたを主語にした」YOUメッセージで何か言われると不快になりますが
「私を主語にした」Iメッセージで語りかけられると素直に聞くことができます
あなたを主語にしたyouメッセージではなく
私を主語にしたIメッセージを使うことで
人を非難する気持ちも収まってくるから
職場でも家庭でもコミュニケーションは劇的に改善します
目次
YOUメッセージとIメッセージの意味を簡単解説
相手が何か不愉快な行動を取った時に あなたはその相手に向かってどんないい方をするでしょうか?
相手に向かってたとえば
「あなたは○○」だという言い方をすればそれはYOUメッセージです
「私はあなたが〇〇したから不愉快だ」という言い方をすればそれはIメッセージです
そしてYOUメッセージからIメッセージに言い方を変えるだけで
人間関係は円滑になり 自分の考え方まで変わっていくのです
具体的に見ていきましょう
*簡単に全体像をつかみたい方はこちらをどうぞ
YOUメッセージとIメッセージの具体例①
【事例】自分の気持ちを一般論に置き換えてデートに遅れてきた彼に怒る女性
30分デートに遅れてきたのに、連絡もしなかった彼に向かって
待たされた女性が彼になんて言うか?
3つのパターンを見てみましょう
パターン1|優しすぎる反応
①「心配したから無事でよかった」
さすがに現実にはこんな女性はいないかな(笑)寛大すぎると思いますがこんな風に言われると
次回からは絶対遅刻しないぞと男性は思うでしょう!
パターン2|【Iメッセージ】実は相手が腹を立てない反応
②「30分も遅れるんだったら連絡ちょうだいよ、
心配だしイライラするし、頭に来る、
きょうはもうデートって気分じゃないわ」
ものすごく怒っていても、この女性は実は自分に素直なんですよね。
よく見ると自分の気持ちだけを言っていて
彼をなじったりしてないですね
パターン3|【Youメッセージ】相手が一番腹を立てる反応
③「30分遅れたのに連絡もないなんて信じられない。
会社でもそうなの?
教えてあげるけどそうなんだったら信用なくすわよ、
時間を守るのは人間としての最低限のマナーよ、
それができないなら、あなたはまともな仕事もできないし、この先誰とも結婚できないわね」
パターンごとの解説
パターン1は寛大すぎるけど自分の気持ちを言っていますからIメッセージです。
パターン2は腹を立てていても自分の気持ちを言ってますからIメッセージです。
デートに遅れてきた男性もこんな風に言われたら腹を立てることもなく
素直に反省して次はもう遅れないようにしようとなるかもしれません
Iメッセージの場合は
自分の気持ちに素直にそのまま言葉にしているので、
言われた方も、納得するのです。
問題はパターン3ですね。
ここでは自分の気持ちをほとんど言ってませんね。
しかも彼の行為を一般化して、ルールを守れない人間はダメな人間だ、
そしてあなたは守らないから仕事も恋愛もうまくいかないだろう。
こう言ってるわけです。典型的なYOUメッセージです
YOUメッセージ的思考に陥ると 相手のひとつの例を取り上げて
「いつもそうだ」「なにごともそうだ」と相手の人格を否定する発言になっていきます
事例の男性の身になって考えると
遅れてきたことを非難されるのは仕方ないけど
そこから発展して 一般論で
自分のことをあーだこーだ言われると
逆に腹を立ってきます
デートに遅れてきたことに対して
そんな行動をやめてほしいと伝えるか(Iメッセージ)
そんな行動を取るあなたはダメな奴だと伝えるか(YOUメッセージ)
その違いになって来るのです
YOUメッセージとIメッセージの具体例②|部下を叱る上司のケース
週末までに、〇〇の内容で仕事を仕上げておくように言われたAくんは
金曜日の仕事終了時に目標の80%くらいしかやっていませんでした
Youメッセージで叱る時の言葉
そのA君に上司が叱るとしたらまずはよくある話ですが一般論型。
君を信じてまかせていたのに これじゃあもうまかせられない。
みんなが迷惑しているし、会社としても損失だ。
君はいつもこうだ、こんな仕事の仕方では、社会では通用しないぞ、
任された仕事を中途半端にしかできない奴は不要な人間だと思われる。
君みたいなやつばかりが社員だったら会社はどうなる?間違いなく倒産するぞ。
見事なほどに自分がどう思うか言ってませんね。
聞いてる方は あーそーですか くらいしか思わなくなります。
Iメッセージで叱る時の言葉
では次に
Iメッセージ型上司の叱り方です
君ならできると思ったから ちょっとボリューム多かったけどまかせたのに
最後までやっていなかったのは残念だ、
できなかったことにはいろんな原因があるからそれをきちんとさぐってほしい
それとともに こういう時の対応も考えてほしいんだ
昨日か一昨日あたりで、自分がどこらへんまでできるかはわかっていただろう。
つまり 君自身は100%仕上げるのは無理だと わかってたと思うんだよね、
そこで素直に相談してほしかったよ
そしたらね、その時点では失敗じゃないし、ちょっと誰かに手伝ってもらうとか、アドバイスもできた
そんな風に私としては捉えているので 今後はすぐに相談してくれ
今回の件は でも私にも同じような経験があるし みんなそれで学んでいくものだ
君にとっても より成長するためのいい機会になったと思うよ
大事な経験として覚えておいてくれたら上司として嬉しいよ
いかがでしょうか。
おまえはこうだ!とは一言も言ってません
すべて自分の気持ちを語っていますね
Iメッセージ型の人って基本、今どんな気持ちかをベースに話すし、考えるから前向きだし、聞いていても納得感があるんですよね。
私たちはなぜIメッセージになれないのか?
ところで、私たちは なぜ自分の気持ちに沿って素直にモノを言わないのでしょうか?
たぶん多くの人は
youメッセージで考えてしまう思考の癖があると思うんですね。
そしてYOUメッセージは一般論での言い方になっていくので
(あなたは)いつもそうだ
(あなたは)やっぱりそうだ
(あなたは)どうしてこんなことばかりやるんだ
(あなたは)またやったね
(あなたは)何度言ったらわかるんだ
みたいな発言や思考になっていきます
第三者としてこういう話を見聞きすると おかしさがわかりますが
日常で私たちはこんなことを相当やってしまっています(筆者も経験多数です)
あらゆる人間関係の基本はyouメッセージをIメッセーに修正すること
デートに遅れてきた彼への思いや言葉は
あたなは遅れてきてひどい人だ がYOUメッセージで
わたしはあなたが遅れてきたから悲しい がIメッセージです
締め切りまでにきちんと仕事を終えなかった部下に対しては
やっぱりおまえはこうなる、いつもそうだ おまえはとんでもないやつだ
が youメッセージで
わたしは 君がきちんと仕事を仕上げなかったから悲しい
が Iメッセージです
youメッセージは相手の反感を買うばかりか
相手はきっと何も変わらないでしょう
でもIメッセージだと
何か対話の糸口が見えてくると
そう思いませんか?
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まとめ
人間関係は職場でもプライベートでも
誤解や偏見や積み重なったいろんな思いで
ギクシャクすることが多いものです
そのひとつの打開策が
youメッセージをアイメッセージに変えることです
普段から気をつけて
特に腹の立つ出来事が起こった時などに
今の自分の気持ちは?と考えて
自分の気持ちだけを言うように工夫してみましょう。
そうすると結構怒りがなくなったりするものです
また
他人の発言を聞いて とくにあなたへの悪口なんかを言われた時など
その人がアイメッセージで語っていないなら
かわいそうな人だと無視したらいいですよ(過激ですけど(笑))
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