【2025/12/22メルマガ】自分を整えようとするときに起きる、ひとつのジレンマ
この記事はメールマガジンのバックナンバーとしてご紹介しています
今回のテーマは 自分を変える2つの方法とそれが抱える根本的な矛盾についてお話しています。
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自己変容への方法

こんにちは、辻冬馬です。
「自分を整えたい」「変わりたい」と思ったとき、
多くの人が次の二つを大切にしようとします。
ひとつは、
瞑想をする、山や海を歩く、自然に身を置く、
あるいは映画や音楽、文学に触れて心を揺さぶられること。
もうひとつは、
自己分析をして短所と長所を洗い出し、
短所を改善し、長所を伸ばすための具体的な行動を考え、実行すること。
どちらも、自己調律や自己変容に必要な要素です。
理屈としては、とても正しく聞こえます。
自己変容メソッドの2本柱が抱える矛盾
ところが、実際にやってみると、こんな感覚に陥ることが少なくありません。
「瞑想や自然、芸術に触れるのは気持ちいい。
でも、これだけで本当に何か変わっているのだろうか?」
「やるべき行動は頭では分かる。
でも、やる気が出ない。難易度が高すぎて手が出ない。
頑張ってやっても、思ったほど変化を感じない……」
この行き詰まりは、かつて流行した
“右脳と左脳を分断して考える発想”の罠とよく似ています。
リラックスと行動を別物として捉えると、
「リラックスが足りないから、もっと瞑想しよう」と思えば行動から気持ちが離れ、
「想像ばかりしているから、行動しなくては」と思えば、
ブレーキを踏んだまま無理に動いているような感覚になるのです。
矛盾を解消し 自分を変えるために
実はこの問題、解決策はとてもシンプルです。
ポイントは、リラックスと行動を統合すること。
そして、そのためには「順番」があります。
まず必要なのは、
本来の自分の状態――いわばデフォルトの知覚感覚に戻ること。
そのために、瞑想をし、自然に触れ、芸術に身を委ねるのです。
ここで大切なのは、
「リラックスするため」だけにやっているのではない、
自分をデフォルトに戻すためにやっていると自覚すること。
そして、行動です。
今の思考ネットワークのまま、
「変わるための行動」をしても、大きな変化は起こりません。
同じ回路のまま動いているだけだからです。
いったんデフォルトに戻った状態から行動することで、
脳内には新しい知覚と感覚のネットワークが生まれます。
そのとき初めて、行動が自己調律となり、
静かだけれど確かな自己変容が始まるのです。
整えるとは、頑張ることではありません。
戻り、そこから動くこと。
この順番を知るだけで、人生の手触りは大きく変わっていきます。














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